ひきこもり・職場復帰のための就労支援&自立訓練|ミライワーク広島・川崎

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お知らせ

【体験記30】わたしの鬱ってこんな感じ

2025.12.9

1. 生きづらさの正体は二つ?

わたしは双極性障害Ⅱ型です。軽い躁と鬱を繰り返す感じ。診断した先生が言うには、原因なく躁や鬱になるらしい。でもわたしにはどうもしっくりこない。

わたしの場合、それぞれに原因がある。病気という前に、思考のクセが躁と鬱を引き起こしている気がする。その繰り替えしが、脳のクセになっちゃって、それが双極性障害Ⅱ型の特徴に合致してるのかな、と。

「それが双極性障害Ⅱ型なんですよ」と言われれば、そうなんですねとしか言いようがないし、「じゃあわたしは双極性障害Ⅱ型なんですね」と納得する。正直、わたしの病気がなんなのか、どういう理屈で症状が現れるのかなんてどうでもいい。

わたしがしんどくなるわたしのクセはなんなのか、そのクセの原因はなんなのか、クセが出ないようにもしくは出た時にどうしたらいいのか、そのクセを和らげられる薬はなんなのかが分かっていれば、それでいいと思っている。脳の中身が変わった作りになっていて、それを薬でいい感じにできるならその部分についてはそれでOK。主治医がなにかアドバイスをしてくれて、それをやってみていい感じになるならそれを習慣にすればOK。その辺りは専門の主治医を信じるだけ。

生きづらさの正体は二つあると思う。一つ目は病気。二つ目は、自分の心の奥底にあるんだろうなと思う。人の目が気になるとか、ちゃんとしてない人に無茶苦茶腹が立つとか、嫌われるのが恐いとか、自分の感情が分からないとか、嫌なことを断れないとか。

そんな生きづらさは、障害特性の場合もあるし、トラウマのような原体験のような心理的な引っ掛かりが原因の場合もあるんじゃないかなと思う。わたしの場合、幼少期からの母との関係が生きづらさの原因でした。今風に言うと、「毒親」でした。

2. わたしの鬱

話を戻して、「わたしの鬱ってこんな感じ」。珍しくもないし、たぶん同じような人多いんじゃないでしょうか?

わたしの場合、(主に仕事を)やり過ぎて疲れてしまった後に、鬱っぽくなる。燃え尽き症候群みたいな感じ。鬱っぽくなっている時の症状は、「やる気が出ない」というのが大きい。バリバリ頑張ってというか無理して成果をだしていた時のようなエネルギーが湧いてこない。

 

 

仕事だけじゃなくて、私生活も同じ。家事もできないし、食事も適当というか栄養バランスを考えずに糖分が多いものばかり食べちゃう。外出や人と会うのも面倒になって、ずっと家でゴロゴロ。

頭の中も分かりやすい。元気な時は全然気にならないような他者の言動に傷ついたり腹を立てたり。で、そんな風に他者を悪者にしてしまっている自分に嫌悪感が湧く。そんな何もできず攻撃的な自分を責めたり焦ったりする。

今は自分の生きづらさの正体と双極性障害Ⅱ型であることをかなり理解できてきたので、最後の「自分を責めたり焦ったりする」というのがない。というよりも、湧いてきてもそれに飲み込まれず流せる。湧いてくるのは生理的な反応に近いと感じているので、湧いてくること自体は今はどうでもいい。

なんでこんなふうにわたしは変わったのか?それは、わたしの躁と鬱が明確になってきて、その関係が分かってきたから。それに、自分を客観視できるようになったことが大きいから。

いまは、「いまやり過ぎの入口だなー」「いまやり過ぎてるなー」「そろそろやばかも」「あ、落ちた」「いま落ちてるなー」みたいに自分を観察して自分の状態を割とリアルタイムに分かるようになってきました。客観視できると、怒りや不安、焦りみたいな感情からふっと抜け出せて、いま必要なことに意識を向けられます。そうすると、やり過ぎる流れを止めたり鬱に落ちていく転がりをストップできたりします。

そんな感じで、考え方や行動で鬱を和らげることはできるんだろうなと思います。もちろん、専門家の治療がすごく大切。

3. 鬱の時は「なにもしない」

小さい失敗も大きい失敗もたくさんしてきて最近やっと腑に落ちたのは、時間が解決する悩みって多いんだなってこと。

しんどさを無視してなにかをしようとせず、できる範囲で淡々と一日、一時間、一分、一秒を過ごす。自分の時間は止まっているように感じるかもしれないけど、自分も他者も環境も、必ず時間が流れていろんなことが変化していってる。

そうしていると、心と体の体力が少しずつ回復して、悩みが悩みじゃなくなってることもよくある。「時間が解決する」という言葉は、昔から世界中で言われてきたこと。長い長い時間が経っても残っていのには、理由があるんだろうなと感じたりします。