ひきこもり・職場復帰のための就労支援&自立訓練|ミライワーク広島・川崎

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お知らせ

【体験記48】双極性障害(躁鬱)の原因を考える|能力の過大評価と無自覚な疲労

2026.4.14

1.「いつも通り」なのに、ベースが落ちている疲れ

先日、「なんかめっちゃ疲れてるなー」という日がありました。

その日にものすごく頑張ったわけじゃなくて、仕事もいつも通り。なのに、妙に疲れている。

一時的な疲れというより、体力の“土台”がガクッと落ちている感じ。

「なんだこれ……」と思いながら、そのまま心療内科の定期通院に行きました。

2.診察で刺さった一言と、湧き上がった不安

診察で先生と話しているとき、こんな言葉が出ました。

「そういう動きは、躁だったからできてた可能性があるね」

この瞬間、わたしは愕然としました。

というか、「わたしは何者なんだ?」という疑問が突然湧いてきて、同時に、言葉にしづらいけど深い不安が生まれました。

“自分の在り方”が、急に分からなくなった感じです。

先生の言葉を、わたしはその場でこう受け取りました。

・普段は使えないけど、躁状態なら使えるスキルがあるのかもしれない

・ただしそれは、自覚できないダメージを受けながら発動しているスキルなのかもしれない

・わたしが「自然体で当たり前にできてる」と思っていたことが、実はそうじゃない可能性がある

この一言で、わたしが持っていた「生きる」という感覚が少し崩れました。

極端に言うと、こんなふうに突きつけられた気がしたんです。

「普段は意識しなくても呼吸できるけど、あなたの呼吸は“自然にはできない”かもしれません」

「だから常に呼吸を自覚して、しすぎないようにしたほうがいいですよ」

もちろん、先生が本当にこう言ったわけじゃない。

でも、わたしの中ではそれに近い衝撃として響きました。

「わたしは根本的に何かを誤解していたのかもしれない」

そんな感覚でした。

3.衝撃の正体は「0か100で考える癖」

強い不安が出た一方で、その場でひとつ自覚できたことがありました。

それは、わたしの癖です。

現実感を無視して、0か100で考えてしまう。

たとえば、こういうふうに。

スキルが「ある」か「ない」か

使えるか、使えないか

使うと疲れるのか、まったく疲れないのか

こういう二択の世界に持ち込んでしまうと、グラデーションが見えなくなります。

現実って、たいてい中間だらけなのに。

冷静に考えると、たぶんこういうことなんだと思います。

「スキルはある。でも、使い方を間違えることがあるよね」

4.「使い方を間違える」の中身

わたしが言う「使い方を間違える」は、だいたい次みたいな意味です。

・そのスキルを使うと体力を80%持っていかれるのに、5%くらいで済むと勘違いしている

・すごくダメージを受けているのに、そのダメージをほとんど自覚できない

・そのダメージを、なぜか“充実感”だと勘違いしてしまう

つまり、挨拶するみたいな感覚で無自覚に使っていると、当然ものすごく疲弊する。

しかも、その疲弊に気づきにくい。

これ、躁鬱の波の説明としてよく言われる流れと、かなり合致します。

5.わたしの躁鬱の流れを「構造」で見る

わたしの場合、流れはこうです。

「スキルを使って職場にプラスの影響を出し続ける」



「どこかでガクッと落ちる」



「動こうと思っても動けない」



「当たり前だったスキルすら使えなくなる」

躁鬱の説明でよくある、

「活力にあふれて精力的に動けるけど、その状態はいずれ鬱に落ちる」

という話を、わたしの感覚で具体化すると、たぶんこういうことです。

「構造を理解する」という視点で考えると、わたしの躁はこう説明できるのかもしれない。

そう思ったら、さっきまでの強烈な不安はスッと薄れていきました。

不安が消えると、「わたしは何者なのか?」という疑問だけが残りました。

6.「わたしは何者?」は「どう生きたら楽しい?」と同じ

「わたしは何者なのか?」という疑問は、結局こういうことだと思います。

「わたしは、どうあると自分らしく楽しく生きられるのか?」

今回の先生との話は、その問いに対する“自分なりの答え”を探す上で、かなり大きな意味を持つ出来事になりました。

7.次のステップ:スキルを正しく見積もって、使い方を覚える

不安から抜け出せたので、次のステップに進みました。

それは、

「自分らしく楽しく生きるために、自分のスキルを適切に評価して、スキルの使い方を覚えるにはどうしたらいい?」

という問いに、現時点の答えを作って実践していくことです。

このステップはまだ始まったばかりで、答えは全然出ていません。

でも、自立訓練で自分の内面や障害特性への理解を深めてきた経験は、大いに活かせる気がしています。

8.とりあえず今からやってみる4つのこと

現時点で、まずやってみることは4つです。

・疲れているサインを見つける

・疲れることは一切やらない

・他者から「疲れていそう」に見えたら教えてもらう

・なぜ疲れているように見えたのか、具体的な根拠も教えてもらう

「疲れることは一切やらない」はかなり極端です。

でも、いったん極端に振り切ってみないと、わたしは“ちょうどいい”が分からなくなることがあります。

9.わたし流のやり方:最初から「ちょうどいい」を狙わない

わたしのいつものやり方は、最初から「いい感じ」を目指さないことです。

まずは極端な位置に立ってみる。

その極端な位置での感覚をひとつの基準にする。

そこから少しずつ調整しながら、グラデーションを自覚していく。

その過程で得た感覚や方法を組み合わせて、「ちょうどいい位置」と「調整の仕方」を探していく。

わたしの「極端に考える癖」が、ここでも思いっきり出ています。

でも、たぶん今回はいい方向に使えている気がするので、ひとまず良しとしています。

10.おわりに:転換点になるかもしれない

「自分らしく楽しく生きる」という目標は、10年くらい前から、わたしなりに真剣に取り組んできました。

今回の出来事は、その目標を実現するための大きな転換点になるかもしれない。

そんな予感があります。

ただ、まだ始まったばかりです。

また何か気づきがあって、変化を自覚できたら、続きを書きたいと思います。