ひきこもり・職場復帰のための就労支援&自立訓練|ミライワーク広島・川崎

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お知らせ

【体験記68】『昔はもっとできたのに』と思うとき|過去の自分と比べすぎないために

2026.9.1

「昔はもっとできたのに」

 

体調を崩したあと、何度もそう思いました。

 

昔はもっと長く働けた。もっと無理ができた。人と話すことも、外へ出ることも、今より簡単だった。

 

過去の自分を知っているからこそ、今できないことが目につきます。

 

他人との比較とは違って、昔の自分との比較には「本当にできていた」という記憶があります。

 

だから余計に苦しくなることがあります。

 

1.過去の自分は、条件が違う

昔と今では、年齢も体調も経験も環境も違います。

 

同じ自分ではありますが、同じ条件ではありません。

 

それなのに、昔の能力だけを切り取って今の自分に要求すると、常に不足になります。

 

「以前は10できた。今は6しかできない」

 

そう見ると、4を失ったように感じます。

 

でも、昔の10がどんな働き方だったのかも見る必要があります。

 

わたしの場合、無理に気づかず200%で働き、結果的に倒れました。

 

量だけを見れば昔のほうができていた。

 

でも、続けられる働き方という点では、今のほうが上手です。

 

 

2.失ったものだけでなく、身についたものを見る

体調を崩して失ったものはあります。

 

それを「全部よかった経験だった」と言い換える必要はありません。

 

苦しかったし、失った時間もあります。

 

ただ、その時間の中で身についたものもあります。

 

休むこと。人に相談すること。自分の限界を知ること。できないときに調整すること。

 

昔のわたしには、これらがほとんどありませんでした。

 

できる量は減っても、扱い方は増えた。

 

そう見ると、単純な後退ではなくなります。

 

 

3.「戻る」ことだけを目標にしない

回復という言葉を聞くと、病気になる前の状態へ戻ることを想像しやすいです。

 

わたしも以前は、「元の自分に戻りたい」と思っていました。

 

でも、完全に同じ人へ戻ることはできません。

 

病気を経験したことも、支援を受けたことも、今の自分の一部です。

 

だから今は、昔へ戻るより、今の自分で生活を作ることを考えています。

 

今の体力で働く。

 

今の感覚で人と関わる。

 

今の自分が無理なく続けられる形を選ぶ。

 

 

4.昔できたことは、今の義務ではない

一度できたことがあると、「できるはず」と思ってしまいます。

 

でも、昔フルタイムで働けたからといって、今も同じ働き方をしなければならないわけではありません。

 

昔たくさん人と会えたからといって、今も同じ予定を入れる必要はない。

 

過去の能力は、現在の義務ではありません。

 

今の自分に合わないなら、やり方を変えていい。

 

 

5.今の自分を基準に選ぶ

自分の人生を実際に生きているのは、今の自分です。

 

だから、今の自分が何を感じているか、何なら続けられるかを基準にする。

 

昔の自分は参考にはなります。

 

「以前はこういうことが得意だった」

「こういう環境では崩れた」

 

その情報を使う。

 

でも、昔の自分を審査員にはしない。

 

6.変わった自分をそのまま使う

昔と同じでなくなったことを、以前は喪失としてばかり見ていました。

 

今は、変わった自分をそのまま使えばいいと思っています。

 

慎重になったなら、その慎重さを使う。

 

無理ができなくなったなら、無理をしない働き方を作る。

 

人に頼れるようになったなら、それも能力として使う。

 

人はずっと同じ状態ではありません。

 

だから、自分の人生も同じやり方で続ける必要はない。

 

「昔はできたのに」と思ったら、今のわたしはこう考えます。

 

昔のわたしには昔のやり方があった。

 

今のわたしには、今のやり方がある。

 

どちらが上かを決めるより、今の自分で今日をどう暮らすか。

 

そこへ戻るようにしています。

 

 

7.今の自分にしか分からないこともある

昔の自分にはできて、今の自分にできないことがあります。でも逆もあります。

 

今のわたしは、疲れていることに気づける。相談するタイミングを考えられる。相手の感情と自分の感情を分けようとできる。昔のわたしには難しかったことです。

 

能力は、一つの物差しで増減するものではないのだと思います。体力が減って、判断が増えた。勢いが減って、安定が増えた。そういう変化もあります。

 

そして、昔の自分を思い出すこと自体が悪いわけでもありません。昔好きだったことをもう一度やってみたい。昔得意だったことを今のやり方で使いたい。そんなふうに、過去を材料にすることはできます。

 

ただ、「昔できたのだから今も同じだけやれ」という命令にはしない。

 

昔の自分を知っているからこそ、今の変化を損失として見やすい。でも今の自分にしか持っていない経験もある。

 

わたしは、昔へ戻ることより、今あるものを使って生活を作るほうに目を向けたいと思っています。

 

 

8.比べるなら、「今の自分に必要なもの」を探す

昔の自分を思い出して落ち込むだけでなく、参考にすることもできます。

 

昔は何をすると元気が出たのか。どんな仕事が得意だったのか。どんな環境で無理をしていたのか。

 

過去は、今の自分を責める材料ではなく、今を考えるための記録にもなります。

 

「昔みたいにできない」で終わらず、「昔の経験の中で、今にも使えるものは何だろう」と見る。

 

そうすると、過去との比較が少し前向きな情報に変わります。わたしは、昔の自分を目標ではなく資料として使うくらいがちょうどいいと思っています。