2025.5.28
嫌われるよりも嫌うほうが難しかった。
ずっと、他者に嫌われるのが怖くて、「嫌われないように」と生きてきました。
でも、ある時に限界がきて、体調を崩し、いろんなものを失いました。
それから数年。回復のためにいろいろなことを試して、少しずつ「嫌われること」にも慣れてきました。
でも振り返ってみると、本当に難しかったのは「他者を嫌うこと」だったように思うんです。
嫌われることは相手の気持ちだから、自分にはどうしようもない。
でも、誰かを嫌うというのは「自分の気持ち」であり、「自分の意思」。
そんなことをしてはいけない、そんな資格はない――そんな思い込みが強くて、人を嫌うことができませんでした。
たとえ自分の心が「イヤだ!」と叫んでいても、「そんなこと思っちゃダメだ!」と否定してきました。
その結果、自分の気持ちを押し殺し続けて、生きる力を失ってしまったのです。
そんなわたしが始めたのは、「ノートに感情をありのまま書くこと」。
最初はとても難しくて、手が止まったり、他人事のようにしか書けなかったりしました。
でも、やがて本音が出てくるようになっていきました。
ノートには、他人には見せられないような汚い言葉もたくさん並びました。
でも、それでいいんです。誰も傷つけていないし、自分に嘘をついていない。
本音を書くことで、自分の心とちゃんとつながれるようになっていきました。
感情をノートに書くことで、ようやく「自分が一番大切なんだ」と、心と体で実感できるようになりました。
他人を嫌うことへの罪悪感も、少しずつ乗り越えられそうだと感じています。
今ではこのノートが、自分らしく生きるための「相棒」のように感じられています。