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お知らせ

【シリーズ:体験記⑧】自立訓練の体力作りプログラムが好きでした

2025.7.8

自立訓練で見つけた「自然な自分」

1自分を見つめる、個人訓練の時間

自立訓練では、本当にいろんなことができました。

個人訓練の時間には、しんどくなった出来事の振り返りや、自分の好きなことの再発見、「もっと自分らしく生きるには?」というヒントを探すこともありました。

また、資格の勉強をしたり、趣味の時間にあてたりすることもできます。

今まで頑張りすぎて疲れていた自分を労わり、自分との対話の時間を持つこと。

わたしにとって、個人訓練の時間は、まさにそんな大切な時間でした。

2仲間とともに学ぶ、グループプログラム

個人訓練だけでなく、他の利用者さんと一緒に参加するグループプログラムもあります。

コミュニケーションスキル、ストレスコントロールのためのプログラム、さらには体力づくりやレクリエーションなど、幅広い内容が用意されていました。

それぞれのスキルを高められることはもちろんですが、なによりも他の利用者さんとの会話の中で、共感し合ったり、癒されたり、勇気をもらったり。

たくさんの「自分を理解するヒント」を受け取る時間でもありました。

3調子が悪いときは、無理しない選択もできる

もちろん、毎回元気に参加できるわけではありません。

調子が良くないときには、プログラムをお休みして、少し離れたところでゆったり過ごしたり、本を読んだりして過ごすこともできました。

「無理しない」「休むことも選べる」──そんな安心感があるのも、自立訓練の魅力の一つです。

4わたしが特に好きだった体力づくりの時間

いろんなプログラムの中で、わたしが特に好きだったのが「体力づくり」の時間でした。

近くの公園までの散歩、屋内での卓球やストレッチなど、体を動かす活動がいくつかありました。

もちろん、運動そのものも楽しかったのですが、わたしが体力づくりを好きだった理由はもう一つあります。

それは、「自然な自分を見つけられたこと」です。

5“ちゃんと楽しむ”ことへのプレッシャー

わたしはずっと、「みんなで楽しむ場面では、自分もちゃんと楽しめていないといけない」

──そんな風に思い込んでいました。楽しめない自分がいることが、どこか怖かったのです。

でも、周りの利用者さんたちはそれぞれまったく違っていました。

中心で盛り上げている人もいれば、少し離れた場所で穏やかに過ごしている人もいて、興味がなさそうにしている人もいました。

そして、どの人も“自然”だったんです。

周りの人たちも、それを自然に受け入れている感じがしました。

6優しさがあふれる場所

思い返せば、利用者さんたちはみんなとても優しかったように思います。

たぶん、自立訓練を利用している人には、しんどくなるまで自分や他人のことを考えてしまうような、優しい人が多いんじゃないかなと感じました。

だからこそ、「自然なままの誰か」を否定せずに受け入れられる空気があるのだと思います。

7怖かったけど、自然な自分を出してみた

そんな日々を過ごす中で、あるときふと思いました。

「わたしも、ちょっと怖いけど自然な自分でいてみよう」と。

輪の中心に行かず、参加したいときにだけ、ちょっと顔を出してみる。

そんな自分を試してみたら、思っていたよりずっと楽でした。

「自然な自分」を知り、「自然な自分でいること」ができた。

それは、わたしにとってとても貴重な体験になりました。

8おわりに

自立訓練のプログラムは、ただ体力やスキルを高めるだけではなく、

「自分にとっての心地よさ」や「本当の自分らしさ」と出会える時間でもありました。

とくに、体力づくりの時間は、運動を通じてそんな感覚を得ることができる、大切な時間でした。