ひきこもり・職場復帰のための就労支援&自立訓練|ミライワーク広島・川崎

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お知らせ

【体験記38】相談するのが怖かった私が、自立訓練で「相談してもいい」と思えるようになるまで

2026.2.4

1.母の「正しさ」と、わたしの沈黙

わたしは幼いころから、母の顔色をうかがって生きていました。
母の中の「正しさ」から少しでも外れると、ヒステリックな罵声と暴力を受けていたからです。

しかも、「いま何が正しいの?」と確認することすら怖かった。
聞いたら母の機嫌が悪くなる。
そう思うだけで体が固まるような感覚でした。

だから、わたしにとって
「分からないことを人に教えてもらう」
という行為は、とても危険なものでした。

自分から火の中に飛び込むような、そんな感覚です。

それに加えて、母からはいつも
「人に迷惑をかけるな!」
と強く言われていました。

その言葉は、わたしの中で強固なルールになっていきます。

「分からないことを教えてもらう」=「人に迷惑をかける」

こうして、わたしは相談ができなくなっていました。

相談することは、人から否定されること。
傷つけられること。

わたしの中では、そういう意味になってしまっていたんです。

2.倒れてから始まった「相談してもいい」の学び

そんな状態のまま、わたしは30歳を過ぎるまで生きていました。

限界を超えて倒れて、
周りに迷惑をかけてしまい、
「やっぱりわたしは生きていてはいけないんだ」
と思い込む。

その繰り返しでした。

倒れて、仕事も何もかも失ってから、
わたしは自立訓練を利用し始めました。

その訓練の中で、
「相談してもいい」
ということを、頭ではなく体感で学びました。

というより、
自分らしく楽しく生きるには、
相談できることが欠かせない。
そう感じるようになりました。

3.相談は、問題解決だけじゃなく信頼をつくる

相談は、自分の気持ちを整理したり、
問題を解決するためだけのものではありません。

人と信頼関係を築くことにもつながります。

相談って、弱い部分をさらけ出す行為でもあります。
そして、弱いわたしを
「それでもいい」
と受け入れられる体験でもあります。

自立訓練で相談の練習をして、
再び働くようになってから、
相談の仕方の種類も増えました。

がっつり深刻に話すこともあれば、
おちゃらけながら軽く弱さを見せることもある。

「相談」と一言で言っても、
形はいろいろあるんだと分かってきました。

そして、相談できることは
自己肯定感に深く関係していると感じています。

相談すると、
相手に受け入れられたと感じることが多い。
これは他者からの肯定だと思います。

また、相談は
「弱さを見せよう」
と決める、とても勇気のいる行為です。

その勇気を持って相談できた、
という体験そのものが、
「わたしはやれる」
という感覚につながり、
自分を肯定するきっかけになります。

4.ひとつだけ大事な注意点:決断は渡さない

相談は決して悪いことではありません。
むしろ、相談は
自分も他者もここちよくなれる、
とても素敵なことだと思います。

ただ、一つだけ注意点があります。
それは、決断を他者に渡さないことです。

「わたしがどうするか?」
という行為を他者に渡してしまうのは、
わたしの人生を他者に渡すことと同じです。

自分の人生なのに自分が脇役になる。
他者が書いた脚本を、
ただ演じ続ける操り人形になる。

わたしはそういうことだと思っています。

そうなると、
嬉しいことも辛いことも、
自分のこととして受け止められなくなる。

すべてが他者のせいになる。
はっきり言って、
生きていないのと同じだと思います。

以前のわたしが、まさにそうでした。

喜ぶこともないし、
反省することもできない。

いま振り返ると、
本当に恐ろしい状態だったと思います。

決断を他者に渡すというのは、
そういうことだと実感しています。

5.次回予告:仕事の場面での「相談する方法」

次回は、主に仕事の場面を想定して、
「相談する方法」
について書きたいと思います。