1.200%で働いていた頃
「60%で働く」って、昔のわたしは“手を抜くこと”だと思っていました。
なんなら悪いこと。
ズル。
怠け。
そんなイメージ。
だから常に200%で働いていました。
そうしないと怒られて、見捨てられると信じていたからです。
「ちゃんとやれないなら、ここにいる意味がない」みたいな感覚が、どこかにありました。
でも、そんな働き方は続きません。
続くわけがない。
体も心も有限です。
わたしは倒れてしまいました。
そこから10年。
いろいろあって、今のわたしは60%を基準にして働いています。
不思議なんですが、60%にしたからといって成果が落ちたわけじゃありません。
むしろ、仕事で良い成果を安定して出しやすくなったし、周りに迷惑をかけにくくなったし、プライベートのわたしも大切にできるようになりました。
なぜなら、わたしが納得したからです。
安定して働き続けるためのベストが、わたしにとっては60%だったと。
2.わたしの「60%」の中身
じゃあ、具体的にどう働いているのか。
わたしのやり方は、だいたいこの4つです。
1.定時の1時間前には「今日やるべきこと」を終わらせるのを目標にする
2.「定時の1時間前に終わる量」に今日やることを絞る
3.確認と相談をこまめにやる
4.休憩をしっかり取る
順番に書きます。
3.
① 定時の1時間前に終わらせるのを目標にする
これは「早く帰るため」というより、イレギュラーが起きても余裕を持てるようにするためです。
仕事って、予定通りに進まない日が必ずあります。
急な依頼、トラブル、差し戻し、確認待ち、電話一本で崩れる段取り。
それが普通。
だから最初から、余裕を確保しておく。
定時ぴったりに終わらせる設計だと、ちょっとズレただけで破綻します。
「余裕がある状態がデフォルト」になると、仕事の手触りが全然変わります。
② 今日やることは「1時間前に終わる量」に絞る
これは、優先順位をしっかり考えるということです。
「本当に今日中にやらないといけないこと」って、実はそんなに多くない。
わたしはそう感じています。
もちろん締切がある仕事はあります。
でも、世の中には「今日じゃなくてもよかったのに、今日やろうとして自分が燃える」仕事もたくさんあります。
明日できることは明日やる。
この気持ち、けっこう大切です。
それは先延ばしではなく、エネルギー配分です。
“全部今日やる”は、毎日200%に直結します。
③ 確認と相談をこまめにやる
これは、「100点を目指さない」ということです。
というより、20点、40点、60点の段階で確認するようにしています。
仕事って、完成させてから「違います」と言われるのが一番きつい。
時間も気力も持っていかれて、心が折れます。
だから、途中で見せる。
途中で聞く。
「この方向で合ってますか?」
「ここまでの理解でズレてないですか?」
「優先順位これで良いですか?」
これをやると、結果的にスピードも質も安定します。
そして、100点じゃないといけない場面って、案外少ないです。
むしろ、60〜80点を早めに出して、調整しながら仕上げるほうが、現実的にうまく回る。
④ 休憩をしっかり取る
これは、サボりではなく、集中して仕事をするための技術です。
集中力って2〜3時間も続きません。
続いてるつもりでも、だいたい精度が落ちています。
だからわたしは、10分くらいの休憩を1時間おきくらいに取っています。
トイレに行く、飲み物を取りに行く、ちょっと歩く、ぼーっとする。
これだけで、午後の崩れ方が全然違う。
4.60%で働くとは「常に余裕を持つ」こと
結局、60%で働くって、常に余裕を持つことだと思います。
余裕があるから落ち着いて取り組める。
落ち着いているからミスを防げる。
深く考える余白もできる。
だから仕事の質が上がって、安定して良い成果を出しやすくなる。
さらに、仕事終わりの疲労がそこまで大きくないので、プライベートを充実させるエネルギーが残ります。
プライベートが充実すると、仕事のストレスも回復しやすい。
回復できるから、次の日もまた働ける。
この循環が、わたしにとっては一番大きいです。
5.常に全力だと、イレギュラーで破綻する
常に全力で働くと、イレギュラーが発生した瞬間に破綻します。
もともと上限で走っているから、上振れが来たら終わる。
逆に言うと、余裕があれば、多少の波は受け止められます。
わたしは、仕事の大部分って「安定して勤務すること」だと思っています。
とりあえず毎日職場に行く。
それだけで、求められていることの大半は達成している。
そこから先は、
「どうしたら疲れないか?」
「どうしたら崩れないか?」
を基準に考えていくと、たぶん自然と60%の働き方に寄っていくんじゃないかなと思います。
6.おわりに:60%は、ちゃんと働くための戦略
60%で働くって、怠けることじゃありません。
むしろ、ちゃんと働き続けるための戦略です。
100%を毎日出し続けるより、60%を毎日続けられるほうが強い。
わたしは今、本気でそう思っています。
「疲れないにはどうしたらいいか?」
この問いを持つだけで、働き方は少しずつ変わります。
そしてたぶん、仕事のために生きるんじゃなくて、人生を充実させるために仕事をする。
その順番が戻ってきます。
わたしは、60%で働くことを、これからも真面目に続けていきたいです。





