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リワークの選び方と利用する場合の流れを解説【失敗しないための5つのポイント】

リワークとは、精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。

ミライワークのある広島市にも、リワークを提供するいくつかの事業所があります。(参考:広島市のリワーク支援機関ガイドマップ https://www.city.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/151258.pdf

ここではリワークの種類と選ぶポイント、そして利用から復職までの手続きの流れなどを解説していきます。メンタルヘルスの不調で会社を休職された方が、再び自信をもって職場でイキイキと働くため、この記事が少しでも役立てば幸いです。

 

[目次]

■リワークとは?

・リワークの種類は?大きく分けて3つ

■リワークを選ぶ5つのポイント

■リワークを利用する手続きは?

■リワークとは?

 

リワークとは、return to workの略語です。精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムで、復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。(引用:一般社団法人日本うつ病リワーク協会

 

厚労省の調べによると、うつ病から回復しても60%の人は再発するとされ、さらに2度罹患するとその後の再発率は70%、3度罹患するとその後の再発率は90%と、再発率が高くなっていくことが分かっています。ですから、「とにかく復職・再就職すればいい」のではなく、「職場にその後定着しているかどうか(再び休職になっていないか)」が重要です。

 

リワークは、休職になった時の働き方や考え方を振り返り、自分の気質やコミュニケーションの傾向を認識しトレーニングで改善することによりスムーズな職場復帰と症状の再発を防止することが狙いです。実際、リワークを行ってから職場復帰した場合の方がそうでない場合と比べて就労継続率が高いことが明らかになっています。

 

 

・リワークの種類は大きく分けて3つ

リワークを提供する施設は、大きく分けて3種類あります。プログラムの基本的な内容には共通点がありますが、方向性やプログラムの内容は異なります。

 

  • 医療機関 対象:休職者

医療機関で行い、復職支援に特化したプログラムが実施され、再休職の予防を最終目標として働き続けるための病状の回復と安定を目指した治療です。主に精神科や心療内科で実施されており、精神医療の専門家が行うリハビリを精神科治療として受けられるという点が一番のメリットです。費用は健康保険・自立支援医療制度が適応されます。

 

  • 障害者職業センター 対象:休職者とその雇用主

職リハリワークとも呼ばれます。地域の障害者職業センターの職業カウンセラーが、休職者・雇用主・主治医の間に入り、復職に向けたリハビリトレーニングを実施しスムーズな職場復帰を支援することが目的です。多くは3か月以内で終了するようにプログラムが組まれています。

各都道府県に一か所程度と施設の数は少なめです。病状を回復させるための治療ではない点が医療機関のプログラムとの最も大きな違いです。費用は公的なサービスのため無料ですが、公務員は利用できません。

 

  • 民間のリワーク機関 対象:休職者とその雇用主

民間の障害福祉サービスで、就労移行支援事業所や自立支援事業所などが行っています。もしも失業中であっても復職への意欲があれば利用できるのが利点です。

 

トレーニング内容は幅広く、オフィスワークや対人コミュニケーションの訓練、集団でやるレクリエーションなど多彩な内容を提供しています。最近では運動やマインドフルネス(瞑想)、アート表現に特化したプログラムも実施している事業所もあります。リワーク期間を利用し復職準備をしながら、スキルアップもしたいと思う人には最適な場所です。

 

また、復職後も定着し長く働くための支援が埋められるのが大きな特徴です。会社と本人の間に入り、調整を行うことで再休職を防ぐよう努めます。

 

■リワーク機関を選ぶ5つのポイント

ここではリワーク機関を選ぶ5つのポイントを紹介します。

 

ポイント①見学時の雰囲気

事業所には手間でも、見学をすることをおすすめします。リワークのプログラムはグループで行うものが多いので、見学時にグループの活動などを見て雰囲気を感じ取ってみてください。

前向きに取り組んでいる人が多いか?開放的で明るい施設か?スタッフの雰囲気はどうか?

 

実際に通所を始めると悩みに直面することがあります。そんな時、スタッフに気軽に相談できそうでしょうか?もしも、「個別面談のスペースが開放的過ぎ、内容が筒抜けになるから話しづらい」「個別面談する時間があまり用意されていない」「スタッフの雰囲気が話しかけづらそうな印象だった」など気にかかることがいくつもあった場合は、すぐに申し込みをせず他の事業所も見学に行くことをお勧めします。

 

アットホームな雰囲気の事業所、なんだか雰囲気が固い事業所、明るく活発な雰囲気の事業所。

そんな事業所の雰囲気は、実は働いているスタッフの一人一人が創り出しているものといっても過言ではありません。復職までの大事な時期をスタッフと二人三脚で復職に向けリワークに取り組んでいくことになります。「自分はここで頑張れそうだろうか」とイメージしながら見学してみてください。

 

ポイント②事業所までの通いやすさ

自宅で療養していた人が突然明日から会社に通勤する、ということは体力的に現実的ではありません。

そこで、毎日決まった時間に起床しリワーク機関に通うことで少しずつ体力を回復していきます。事業所を選ぶときは、「毎日通所できるか?」「心理的にも、身体的にも負担がかかりすぎないか?」

といった点を確かめることが大切です。

 

事業所は「近いほどいい」「遠いからよくない」というものではありません。通所訓練は、リワークに通所する目的の一つだからです。電車などの公共交通機関を使い離れた場所にある事業所に通所するのは大変ですが、それだけ訓練にもなります。現在求職中で、次の会社は街中がいいと思っているような場合は、あえて同じようなエリアの事業所を選ぶのもありでしょう。しかし、現在の体調からは「毎日の通所は難しい」と感じるようなところにまで範囲を広げるのは避けてください。

 

朝の通所の時間は、通勤ラッシュの時間帯と重なります。人混みが不安な方は朝の混雑状況を確認しておくとよいかもしれません。

 

ポイント③プログラムの内容

プログラムの内容は事業所によって様々です。たとえば医療機関のリワークでは治療的な要素が比較的高く、症状からの回復や再発予防を目的としたプログラムを軸にプログラムが構成されています。一方、福祉サービス事業所でのリワークでは仕事の訓練が多い傾向のようです。プログラムも実践的なパソコン等のITスキルや、対人スキルを向上するものが見受けられます。

 

最近では事業所ごとにさまざまな特徴があります。ですから、「リワークで自分は何を身に付けたいのか」という目的意識を明確にしてから選択することが大切です。

 

ポイント④費用

民間のリワーク機関(障害福祉サービス)でリワーク支援を行っている場合は、自己負担額は1日800円~2,000円で事業所によって異なります。ただし、ご自身の世帯収入に応じて月額上限が決められており、目安として、生活保護世帯や300万円以下の場合は0円、300万円~600万円の場合は9,300円、600万円超の場合は37,200円となっています。

公的施設の場合(職リハリワーク)は、費用はかかりません。

 

医療機関のリワークは健康保険が適用されるため、費用の3割を負担する形になります。しかし、精神疾患の治療は長い期間がかかる場合もあるため、自立支援医療制度を利用することもできます。

通常の健康保険であれば3割が自己負担となりますが、自立支援医療制度を利用すれば自己負担は1割に減らすことができます。

 

ポイント⑤定着支援があるか

復職直後というのは仕事や通勤にも慣れず、いつも以上に疲れやストレスを感じやすいものです。新しい職場の環境や人間関係に「上手くやっていけるだろうか」といった不安が生まれた時に、職場への定着までフォローしてくれる人がいれば心強いですよね。

 

「定着支援」とは、リワークを利用して就職・復職した後に受けられるサポートです。仕事面・生活面の悩みや課題を整理し、企業と労働者の間に立って課題解決に向けた必要なサポートをおこないます。

 

民間のリワークを利用して就職・復職した場合、そのまま継続してサポートをしてくれることがあるので、各リワーク機関のホームページなどを確認してみてください。 障害者手帳のある人は、地域障害者職業センターで定着支援を受けることもできます。

 

■リワークを利用する手続きは?

リワークの利用する際にはどんな手続きが必要になるのでしょうか。主な流れは以下の通りです。

 

①主治医や会社、リワーク事業所に相談をする

実際にリワークを利用するには主治医の許可と、就業中の場合は会社への確認をとる必要があります。

主治医、会社の人事担当者、産業医、リワークを行っている事業所などに相談してみてください。

 

②見学をして、通所する事業所を決める

実際に事業所をいくつか見学してみて、利用する事業所を決めます。

 

③利用手続きをする

利用先のリワークが決まったら必要な書類などを用意します。主治医の診断書の提示が必要になることが多いので、書いてもらうよう依頼しましょう。書類を揃え、本人、主治医、会社、リワーク事業所の意向をもとにして復職計画を作成します。復職までの計画の合意が取れると、いよいよ利用開始となります。

 

また、リワークを行う機関によって異なる点もあるので補足します。

  • 医療機関(医療リワーク)の場合

医療機関のリワーク施設を利用する場合、まず主治医に相談してみましょう。現在通院している医療機関にリワーク施設があれば、そこを利用するのもよいと思います。

 

  • 障害者職業センター(職リハセンター)の場合

障害者職業センターを利用する際は、定期的に行われている「リワーク説明会」に参加しましょう。

利用料が無料のため希望者が多く、お住いの県によっては満員のため利用するまで待ち時間が発生している場合もあります。休職の残り期間と合わせて判断するようにしてください。

 

  • 民間の福祉サービス

就労移行支援や自立訓練事業所で提供されるリワークは施設により雰囲気が違うので、事業所に問い合わせてから見学や体験をしてみてください。

利用にあたっては障害福祉サービスの受給者証が必要となりますが、これは市区町村の障害福祉課で発行します。また、障害者手帳は必ずしも必要ではなく、主治医の診断書・意見書があれば利用できます。

 

■まとめ

リワークは大きく分けて「医療機関」「障害者職業センター」「民間の福祉サービス」で提供されるものに分類されます。少しずつ特徴が異なりますが、精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を受けることができます。

 

スムーズな復職と再発防止に向けて適切なサポートをくれますから、まずは見学し、自分にあった機関でリワークを活用してみてください。

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