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適応障害と診断されたら休職すべき?転職するべき?適応障害の症状と自分らしく働くためのポイントを解説

近年、「芸能人・著名人が適応障害になり活動休止する」というニュースを耳にすることが増えてきました。あなたがもし、会社に行くのを苦痛に感じているのなら「もしかして自分は適応障害かも?」と思っているかもしれません。適応障害とうつ病ってどう違うの?適応障害と診断された。仕事は続けられるの?どんな仕事なら長く続けられるの?ここではそんな疑問を解消します。

 

 

[目次]

■適応障害の症状は?うつ病との違いは?どんな人がなりやすい?

■適応障害になると仕事は続けられない?

■適応障害と付き合いながら自分らしく働くには?ポイント3つ

■適応障害の症状は?うつ病との違いは?どんな人がなりやすい?

 

①適応障害とは?

適応障害とは、日常生活のある特定の状況や環境が自分にとって耐えがたく感じ、強いストレスとなって気分や行動面に症状が現れるものです。

 

どのような環境や状況がストレス要因になるのかには個人差がありますが、部署移動や引っ越し等の環境の変化や、受験のストレス、大切な人との死別などがきっかけで発症します。また、仕事の昇進や出産といったポジティブな変化であったとしても、ストレス耐性が低い人にとっては大きなストレスになり、発症につながることもあります。

 

しかし、職場で適応障害になる原因の大半は上司や同僚、部下との人間関係と言われています。

 

 

・症状の具体例(精神面)

憂うつな気分、不安感、焦り、強い緊張感、意欲や集中力の低下、イライラ感等の気分障害が起こります。職場においてコミュニケーションが上手くいかず、人間関係がスムーズに行かなくなります。遅刻や欠勤が次第に増え、その連絡を会社にするのが苦痛で無断欠勤などすることも。

 

うつ病のような抑うつ状態が伴うため、今までエネルギッシュに仕事をしていた人でもやる気が低下し、注意散漫でミスが増え業績が次第に低下していきます。

 

・症状の具体例(身体面)

身体症状としては頭痛、めまい、動悸、倦怠感、不眠症などが現れます。極度の不安、緊張から手の震え、めまい、発汗、吐き気などの症状も出てきます(ストレスからの暴飲暴食・アルコール依存に陥るケースもあります)。

 

②うつ病とどこが違う?

適応障害とうつ病の症状は似ていますが、違いがあります。

 

・違い1:ストレスを起こす原因が明確かどうか

適応障害はストレスを感じる原因がはっきりしています。仕事が原因の場合、仕事から離れて休息をすると症状が緩和され、徐々に生活が楽しく感じられるようになってきます。

一方うつ病の場合、仕事から離れてもうつ状態が続きます。

 

 

違い2:適応障害は感情の起伏が激しく、うつ病は意欲や気力が減退する

適応障害は、不安や焦り怒りから、大声をあげたり、怒ったり、突然泣き出すなどの感情的乱れが起こりますが、これらの症状はうつ病にはあまり見られません。

 

一方うつ病は、精神的に意欲が減退し、無気力さが続くことで自分を強く責めてしまうことが多いです。

 

実は、初期は適応障害だと診断されていた人もうつ病へ移行し、治療が長期化することがあります。適応障害はうつ病の予備軍とも言えますから、勇気を出して医師の診断を受け適切な治療を始めましょう。早期に症状を改善することができます。

 

 

③どんな人がなりやすいのか

適応障害になりやすいのは次のような性格といわれます。

 

・繊細で傷つきやすい傾向にある

・一人で悩みを解決してしまう

・他人に相談するのが苦手(もしくは相談できる人が不在)

・多少の困難は無理してでも乗り越えようと、頑張りすぎてしまう

・「期待に応えないと」と責任感が強く、プレッシャーを感じやすい

・上司や得意先からの評価を気にしてしまう

・気持ちの切り替えが下手

 

 

まさかあの人が?と言われることもあるのが適応障害です。周りからはいわゆる「いい人」「いい奥さん」「いい旦那」と言われるような真面目で頑張り屋な人だからこそ、弱音や悩みを吐露できず一人で抱え込んでしまうのでしょう。

 

ここまで見ていくと、ストレス社会を生きている私たちは誰しも適応障害を発症する可能性があると言えますよね。転勤や育児、介護や家族の喪失など、人生はさまざまな出来事が起こるもの。いつもは元気な人でも、いくつかのストレス要因が重なることでストレスに適応できなくなることがあります。

 

適応障害と診断されても過度に自分を責めず、まずはストレス要因から離れて心身の回復をすることを優先しましょう。

■適応障害になると仕事は続けられない?

 

結論から言うと、適応障害と診断されても仕事を続けることはできます。

うつ病とは違い、適応障害ではストレスの原因がはっきりしています。職場が原因であれば、休職するなどしてストレスから離れることができれば数ヶ月以内に症状が治まることも多いです。また、医師の診断の上治療を続けながら現在の仕事を続ける場合もあります。

 

しかし、適応障害の症状が長引きうつ病に移行すると、さらに症状が難治化します。そのため、心身の回復を考えると、しばらく現在の仕事から離れるのが理想的です。

 

ストレス要因が職場である以上、復職後も同じ上司・同僚との人間関係、同等のプレッシャーのかかる業務に戻れば再び適応障害の症状が現れる可能性は高いでしょう。近所付き合い・親戚付き合いが苦痛ならばその人から離れれば済むのですが、業務においては上司や部下・得意先の人間関係から離れることは、現実的に難しいですよね。

 

せっかく復職したのにも関わらず、また休職…と会社や同僚へ迷惑をかけることになりかねません。

 

適応障害だと診断されたら、会社の産業医やカウンセラー、上司としっかり話しあった末、職場環境・業務内容を会社に調整してもらうのがベターです。

■3.適応障害と付き合いながら自分らしく働くには?ポイント3つ

 

ポイント1.専門医のもとで治療をすること

あなたが「もしかして適応障害かも…」と悩んでいるのなら、精神科医や心療内科を受診しましょう。精神科を受信するのが初めての場合はハードルが高く感じられて「もし本当に精神疾患だったらどうしよう…」という恐れからなかなか受診に至らないこともあるかもしれません。

 

しかし、抑うつ状態の中業務に励んでも業績面でよい成果はあがりませんし、症状が重症化する可能性もありますから早めの受診をお勧めします。

 

また、自分以外の家族や同僚があなたの異変に気付き、受診を勧めてくれる場合もあるでしょう。少し勇気は要りますがアドバイスを素直に受け取って、専門医を訪ねてみましょう。

 

・産業医

社内に産業医がいる場合は、まず産業医に相談してみてください。産業医とは、労働安全衛生法で50人以上を常時雇用する会社に配置が義務付けられている医師です。個人情報には十分配慮してくれますし、昨今非常に増えている精神疾患に関して適切な知識を持っています。

 

・実際の治療

カウンセリング薬物治療をしていきます。処方される薬には精神安定剤や睡眠導入剤などがあります。調子が良い時、また忙しい時には、通院や服薬を怠りがちになりますが、医師の指示がある限りは勝手に止めず薬の服用は続けてください。ストレス原因から離れてこのような治療を数か月行うことで症状は回復していきます。

 

休職して治療に専念する場合、運動不足により体力が衰えてくるので、適度な運動を心がけましょう。睡眠不足はストレスになります。毎晩しっかり睡眠をとることも大切に。

 

ポイント2.自分にあった職場で働く

適応障害と診断された人が安心して長く働く上で大切なことは、適応障害の再発につながるようなストレスのかかる仕事を選ばないようにすることです。休職後、復職する際には仕事内容の変更や業務量の調整、異動などについて上司や人事部と相談するようにしてください。

 

・積極的に職場でコミュニケーションをとる

自分の気持ちを素直に話したり、同僚たちと他愛のない会話をしたりすることはストレス解消になります。無理のない範囲で会話を楽しみましょう。

 

・自分に適した仕事を見つけ転職する

再発を何度か繰り返す・復職しづらい雰囲気がある場合、思い切って転職も視野にいれてみましょう。適応障害と診断された人が仕事を選ぶときのポイントは、人間関係のストレスが強くかかる仕事は選ばないことです。ノルマのある営業職やハードな接客業、クレーム対応が毎日のようにある業種や、電話対応で緊張状態が続くコールセンターなどの仕事はお勧めできません。

 

適応障害のある方に向いているのが、同じ作業を繰り返しやるような仕事や、他人と協調せずとも個人のペースで進められる作業です。PCでの文字入力やプログラミング、webデザイン、事務作業などは近年在宅でできる仕事も増えてきています。

 

在宅の仕事は職場の人間関係に悩まされることなく、さらに会社とのやりとりがチャットで完了することも多いので、適応障害の人にも向いている仕事環境であると言えます。また、いわゆる軽作業のような仕事を選ぶと精神的な刺激も多くないため、適職の一つと言えるでしょう。

 

本格的に転職活動をしようと思うと心理的にも身体的にも負担になります。ですから適応障害の診断が出ている間は、ハローワーク人材紹介会社(障害者専門の転職エージェントなど)で紹介してもらい、障害者雇用枠の仕事に就くのもおすすめです。

 

ハローワークには障害者専門の窓口があります。また、近年障害者雇用の増加から障害者専門の転職エージェントなども存在しています。障害者の積極的な採用を行っている会社の求人に応募することができ、基本的に無料で仕事を紹介してもらえるので積極的に利用してみましょう。

 

ポイント3.職場復帰支援プログラムを活用してみる

急性期には休息が必要ですが、休職期間が長引くと昼夜が逆転したり、日中ぼーっと過ごしたりして「本当に職場復帰できるのだろうか?」「職場復帰するのが怖い…」と感じるかたもいるかもしれません。

自分だけで復職準備を進めることに不安を感じている方は、リワークを利用してみるのもよいでしょう。

リワークとは、return to workの略語です。心の病気を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。(引用:一般社団法人日本うつ病リワーク協会

 

仕事に近い内容のオフィスワークや軽作業、復職後に精神疾患を再発しないための認知行動療法、SST、アサーションなどさまざまなプログラムが行われます。休職になった時の働き方や考え方を振り返り、自分の気質やコミュニケーションの傾向を認識しトレーニングで改善することで、適切な職場復帰と症状の再発を防止することが狙いです。

 

リワークプログラムは医療機関をはじめ、地域のリワークセンター障害者支援センターなどで受けることができます。施設によって費用は変わりますが、自立支援制度の対象のため自己負担は軽減されます。長い休職期間を一人で過ごすのは心細いもの。こういった専門の支援機関では相談員がサポートしてくれますから、気軽に問い合わせてみてください。

■まとめ

適応障害とは私たちの日常生活の中で、ストレスが原因となり心身のバランスが崩れ、社会生活が困難になるほど過剰な反応が起こる症状です。原因が明確なので、ストレスの原因から離れる、原因を除去することが有効です。

 

仕事上の人間関係のストレスを改善するのは難しいため、場合によっては休職・退職などして専門医による治療を受けましょう。

 

適応障害を抱えていても、専門医の下で治療をし、上手に付き合えば安心して長く働くことは可能です。民間・医療機関・公的機関では様々な障害者を支援する施策やサービスがありますから、積極的に利用し、自分らしくいきいきと働く足掛かりにしてください。

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