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悩む女性

気持ちが沈んで仕事に行きたくない…そんな時どうしたらいい?

仕事に行きたくないと思ったとき、どうしたらいいのでしょうか?自分を奮起して会社に行くことができるならそれでいいのですが、もしかするとその「辛さ」は、体が出しているSOSのサインかもしれません。

 

会社に行きたくないという気持ちは必ずしも「甘え」ではありません。心のサインを見逃すことで、本当にうつ病などの精神障害になってしまう可能性があるからです。

 

ここでは、仕事に行きたくないと感じた時の対処法、そして病院で診断をしてもらうべき症状等をご紹介します。

 

 

【目次】

■仕事に行きたくない…

■SOSのサインかも?こんな症状があるときは注意

■会社に行きたくない時の対処法は?

■それでも無理なら、休職・退職・転職を考えてみる

 

 

 

■ 「会社に行きたくない」と感じる人は多い

あなたは「明日、仕事に行きたくないな…」と感じたことはありますか?

 

株式会社ビズヒッツが運営する、ビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hitsは、働く男女500人を対象に「仕事に行きたくない理由」や「行きたくないときの対処法」についてアンケート調査を実施しました(2020年12月3日~12月4日)。

 

10代~60代の働く男女500人にアンケート調査を行った結果によると、「仕事に行きたくないと思うことがある」と回答した人は91.2%(500人中456人)。なんと、全体の9割以上が「会社に行きたくないと思うことがある」と答えました。

 

 

  • 会社に行きたくない、その理由は?

では、仕事に行きたくないと思う理由は何なのでしょうか?「仕事に行きたくないと思うことがある」と回答した456人に聞いた結果をランキングにすると、

 

「会社に行きたくない理由ランキング」

1位 人間関係に悩みがある…155人

職場の人間関係が理由で会社に行きたくないと感じている方が最も多い結果になりました。ほぼ毎日、職場の人と一緒に過ごすため、上司や同僚との関係性に問題があると、大きな苦痛を感じることでしょう。

 

「パワハラ上司が理不尽に怒鳴ってきて非常にストレスを感じる」「同僚の態度が悪く、嫌悪感がある。毎日顔を合わせるのも苦痛」などの意見が上がりました。

 

人間関係は自分だけで解決できる問題ではないので、なかなか悩みが尽きないのかもしれません。

 

2位 やりたくない仕事がある・起きるのがつらい…50人

「嫌なクライアントに連絡を取らないといけない日に行きたくないと思う(40代 男性)」「大きなプレゼンが控えているときや、苦手なお客様との商談がある日は、プレッシャーを感じて行きたくなくなる(30代 女性)など業務内容に関するもの、「もっと寝ていたい」「布団から出たくない」といった理由が 同率2位の結果でした

 

これは誰しも共感できるものかもしれません。

 

 

3位以下を簡単に紹介すると、

 

3位 仕事が忙しい…44人

(そもそも仕事の量が多く、休憩時間が取れない、定時に上がれず残業が多いなど)

4位 めんどう/やる気がおきない…34人

(そもそも働くことが好きではないが生きるために働くしかないとイヤイヤ仕事をしている)

5位 疲れがとれない…32人

(毎日疲れが取れず蓄積しており、朝起きると「行きたくない…」と辛くなる)

 

という結果でした。仕事に行きたくないと思うことは特別なことではなく、誰しもが感じている普通の感情だということが分かります。

 

 

■SOSのサインかも?こんな症状があるときは注意

「会社に行きたくない」という考えが頭をよぎりながらも、我慢をして、自分を奮起して仕事に向かう人が大多数であるようです。

同調査で「仕事に行きたくないときの対処法」の質問に対しては、「気合を入れる」「諦めて行く」「お金のためと割り切る」「楽しみやご褒美を作る」などの回答が多くみられました。

 

 

しかし、仕事に行きたくない気持ちを無視して乗り切っているうち、身体的症状が現れることがあります。うつで眠れない。朝、体が動かない。激しい腹痛や吐き気に襲われる。これらの症状は、出勤困難症と呼ばれます。このような身体的症状は、やる気やモチベーションの問題ではなく、心療内科で扱われるべき病気の一つとして適切に処置する必要があります。

 

というのも、初期段階で治療をしないとうつ病などの精神疾患に発展する可能性が高いからです。責任感の強すぎる人にとって、仕事は重要なものであるのが当然の感覚ですが、健康や命には代えられません。ご自身のことを守るためにも、「仕事に行きたくない…」「会社を休みたい…」という気持ちを我慢しすぎないでください。

 

  • 自然と涙が出てしまう、ベッドから出られない時は うつ病かも

うつ病は軽視できない病です。日本人の15人に1人がうつ病になっているという統計もあるくらい一般的な

病気ですが、「心が弱い人がなるもの」という誤った認識から専門医の受診を敬遠する方が多いです。

 

 

下記のような症状があれば、うつ病の可能性があります。

・うつ病が疑われる症状の例

精神面…憂うつな気分、不安、焦り、意欲の減退、何も楽しくない、頭がぼーっとして何も考えられない

身体面…睡眠障害、食欲の減退、強い疲労感、倦怠感、動悸、胸の苦しさ

 

もしこのような症状がある場合は、なるべく早く精神科に受診するようにしてください。もしもうつ病と診断されたなら、既に心が追い詰められている状況だと言えます。

それでも「会社に行かなくては」と自分自身にムチを打つのは、かなり危険です。

 

そして、うつ病になると頭がぼーっとしたり、記憶力が低下する場合も多く、出社したとしてもミスが増えたり、生産性が下がったりします。

そのような状態では仕事ははかどりませんし、取引先の信頼を失うような失敗をすれば会社に迷惑をかけることになりかねません。

 

健康管理は仕事の一環でもあります。メンタルヘルスの不調も、生活習慣病などと同様に治療する必要がありますから、早めの受診をお勧めします。

 

うつ病を始めとするメンタルヘルス不調のサインや対処法など、こちらの記事も参考にしてみてください。

【うつ病 休職から職場復帰まで】 復職の不安を解消し再発リスクを管理する方法

メンタルヘルス不調のサインとは?仕事でストレスを抱えている人がすべき5つのこと

 

 

 

■会社に行きたくない時の対処法は?

「会社に行きたくない…」と感じた時、どうすればいいのでしょうか?

毎日とても朝が辛く起きることができないなどの心身症が出ていれば大きな問題ですが、そこまででもない、という人もいるでしょう。ここでは3つの対処法をご紹介します。

 

  • 出勤前に気持ちをリフレッシュする

出勤前にカフェに行ったり、前の日においしいパンなどを買っておき、いつもとは違う朝ごはんを用意する。

いつもと違うという新鮮な気持ちでいられるような方法はいかがでしょうか?

 

  • 退勤後に楽しい予定を入れる

「仕事には行きたくないけど、終わったら楽しみが待っている」と思うと、少し気も軽くなるかもしれませ

ん。

趣味、お稽古、友達との食事、映画など、リフレッシュできる楽しみを用意できないでしょうか。週末、体力が残っていれば、近場のプチ旅行なども気が晴れそうです。

 

  • 会社に連絡して午前休をお願いする・思い切って一日休む

精神的にかなり参っている場合や身体症状が出ている場合、思い切って休んでみるのも一つの方法です。しっかり休むと精神疲労が和らぎ、「休んだ分、明日はがんばるぞ!」と思えることもあるでしょう。

ただし、無断欠勤は絶対にしてはいけません。体調不良の旨を書き添え、直接の上司に早めに連絡します。

 

  • それでも無理なら、休職・退職・転職を考えてみる

多少気分転換をしても、やっぱり仕事に行くのが毎日憂鬱で仕方ないのなら、きちんと原因と向き合わないと改善は難しいでしょう。

 

先ほどのアンケートで会社に行きたくない理由の1位は「人間関係」、2位は「やりたくない仕事がある」、3位は「仕事が忙しい」でした。職場環境や仕事内容など、頑張っても自分一人では改善しようがないことが理由になっています。

ストレス過多で本当に辛く、改善方法がみつからないのなら、休職・退職・転職を考えてみる必要があります。

 

精神的に限界が来るまで我慢をしても、健康を失ったら取り返しがつきません。

ですが、限界まで我慢をしていると、冷静な判断ができなくなるものです。仕事の悩みは一人で抱え込まず、

家族や友人、信頼できる同僚などに話を聞いてもらい、客観的な意見をもらいましょう。

 

休職は労働基準法に定められている制度ではなく、各企業が就業規則などに取り決めている任意の制度です。

ほとんどの企業は、休職時には医師の診断書の提出を条件としています。

求職に関して、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

メンタルヘルス不調による休職中の過ごし方「してはいけないこと・すべきこと」

 

多くの企業では休職制度を設けています。そこで、はじめは短期間の休職を経て、職場復帰になるのですが、職場環境が以前と同じで変わらなければ、やがて再び同じような症状が現れ、再休職ということが起こることも考えられます。実際、メンタルヘルス不調から休職を繰り返し、退職に至る労働者も少なくありません。

 

ですから、自分にとって何が一番ストレスだったのか?どうしたらその状況を改善できるか?業務内容が原因なのか?人間関係が上手くいかなかったのか?と、休職に至った理由を自分なりに整理する時間を持つようにしてください。ゆっくりで構いません。紙に書き出すなどして整理すれば、自分の考え方の癖、行動の癖などが見つかり、復職後の再発防止にもつながります。

 

 

  • リワーク制度(復職支援)を活用してみる

「そもそも、自分にあった仕事が分からない…」「何度も休職を繰り返してしまっている…」「復職準備ができているのか不安になる」といった悩みがあるなら、リワークを活用してみるのもおすすめです。

 

生活リズムを整えながら復職に向けての心理面・スキル面のリハビリをすると同時に、休職になった時の振り返りをし、再休職防止への取り組みができます。また、仕事のスキルアップにつながるようなプログラムが提供されることもあるので、リワークをつかうことで休職期間がより有意義なものになるでしょう。

 

 

■まとめ

「仕事に行きたくない」と悩んでいる方は、その原因に向き合ってストレス発散法や、メンタル管理法を自分で見つけ改善してみてください。

人間関係や業務内容、仕事量など、大半の方が抱えているストレスの原因は自分だけではどうすることもできないもので、根本的に変えようと思うと休職・転職・退職という選択肢を選ばざるを得ないかもしれません。

その時も、「自分は何がストレスだったのか」「どうしたらよかったか」など、改善点を見つけ出し、克服していけば休職・転職を繰り返すことも減ってきます。

 

責任感が強い人ほど、会社に行きたくないなんて甘えだ、と自分に鞭を打って出勤しようとしますが、極限まで我慢して心身の健康を失ってしまっては取り返しがつきません。

心身の状態がいつもと違うなと異変を感じたら、ご自身の健康を守るためにも早めに専門医を受診するようにしてくださいね。

 

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